おそらく日本で最も有名な砂丘である鳥取砂丘,この日も多くの人が馬の背を超えて海岸まで歩いていた.この季節は裸足で歩くのが定番らしい.せっかくの機会なので標高が約45mだという馬の背に向かって斜面を直登した.この斜面の最大傾斜角は砂の摩擦係数によって決まっており,安息角と呼ばれているらしい.
ところで今回気づいたのは,テントウムシが砂の上にたくさんいたことだ.しかも全個体が必死に馬の背の頂上を目指して移動している.1個体ずつ丁寧に見ると,人の足跡による凹凸があるので微地形的なピークにたどり着いて飛び立つ個体もいる様子だ.ところが南風が強いので,海岸側から斜面を登っている個体は飛び立つと逆に斜面下部に押し戻されて振り出しに戻ってしまう.そうこうしているうちに途中で力尽きてしまった個体もいるらしい.これらのテントウムシがどこから来たのかわからないが,砂丘内では食物もあまりなさそうなので,今回の気象条件に限って言えば鳥取砂丘はテントウムシのデストラップになっているように思われる.
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